高校生が大学を選ぶ際、どの志望校を決めるかは非常に重要ですよね。
大学進学は将来のキャリアや人生に大きな影響を与えるため、志望理由や学部選びは慎重に行わなければいけません。
日本全国には数多くの大学があり、それぞれの大学には多様な学部が存在します。この中から自分に合った大学や学部を選ぶためには、しっかりとした情報収集と自己分析が欠かせません。
とはいえ、どのように志望校を決めればいいのか分からない人も多いはず。
今回は、志望校の決め方や情報収集の方法についてご紹介します。
なぜ志望校決定は重要なのか?
大学の志望校を決めることは、高校生にとって非常に重要。
なぜかというと、受験勉強を本格的に進めるための指針となる上、将来のキャリアにも深く関わってくるからです。
文部科学省の調査によると、令和4年度の大学数は807校、学部数は2676にも上ります。
たくさんある選択肢の中から、自分に最適な大学と学部を見つけることがとても大切。
そのためにはまず、自分の興味や志望理由を深く考える必要があります。
一般的には、大学の志望校は高校2年生の冬頃までにある程度決めておくことが望ましいとされています。
なぜなら、そうすることで受験勉強の計画が立てやすくなり、モチベーションも維持しやすくなるから。
ここで留意しておきたいのは、偏差値やブランドイメージに頼りすぎず、自分の興味関心や将来の目標に合った選択をするということ。
また、大学のカリキュラムや設備、就職状況なども、情報収集の際に確認しておくと良いでしょう。
志望校を決めるための基本ステップ
自分の興味を把握する
まず最初に行うのは、自分の興味や関心を把握すること。
自分が何が好きで、何に興味があるのか。
これをしっかり確認することで、どの学部が自分に適しているかが見えてきます。
また同時に、改めて文系・理系を考えてみましょう。
高校生のうちに決めることが多いですが、大学の学部によって必要な科目やカリキュラムが異なるため、「自分は文系に向いているな」「理系に興味があるのかもしれない」と再確認する人も少なくありません。
文系では法律や経済、社会学などが、理系では工学や医学、農学などがあるため、自分の興味と将来のキャリアを考えながら決めましょう。
国立・私立の選択
また、国立大学と私立大学の違いも考慮する必要があります。
国立大学は学費が比較的低く、研究に力を入れているところが多い一方で、入試の難易度が高い傾向があります。
一方、私立大学は学費が高めですが、特色ある教育プログラムや学科が多く存在している場合があります。
自分の家庭の経済状況や学びたい分野に合わせて選ぶのが良いでしょう。
大学の規模や場所
大学の規模や場所も志望校選びには重要な要素です。
例えば、大規模な大学は部活動やサークル活動が活発で、広いネットワークを築くことができますが、一方で小規模な大学は教授と学生の距離が近く、きめ細やかな指導が受けられる場合があります。
また、大学の立地も非常に重要です。
都会の大学は生活や就職活動に便利ですが、地方の大学は自然環境が豊かで学習に集中しやすいかもしれません。
加えて、一人暮らしが必要になる場合、どのくらいのお金が必要になるのかも家族で相談しておくようにしましょう。
情報収集の方法
高校生向けの大学受験情報誌
高校生が志望校を決めるためには、情報収集が必須。
大学受験情報誌には、大学の偏差値や学部ごとの詳細な説明、就職実績などの情報が豊富に掲載されています。
特に、各大学の志望理由や特色について詳しく書かれているため、自分に合った大学を見つける助けとなります。
有名な情報誌としては『進学ジャーナル』や『大学受験パーフェクトガイド』など。
また、河合塾など大手の塾でも情報を掲載していますので、自分の関心に合った大学を選ぶ際に役立ててください。
オープンキャンパスの活用
オープンキャンパスは大学の雰囲気や学部の詳細を直接知る絶好の機会です。
多くの大学が夏休みや冬休みなどにオープンキャンパスを開催しているため、志望校の候補をいくつかピックアップして参加することをお勧めします。
参加することで、教員や大学生から直接話を聞いたり、施設を見学したりすることができます。
また、入試に関する説明会や模擬授業なども行われることが多いため、自分の興味や将来の目標に対する理解が深まります
参加する際は事前に予約が必要な場合もあるので、公式ウェブサイト等で確認しておくとよいでしょう。
志望校選びで迷った時は?
いくつか興味のある大学がピックアップできたとしても、なかなか一つには絞れない場合も。
そんな時は以下の方法で考えてみましょう。
優先順位をつける
まず、自分が勉強したい学部や学科がどの大学にあるかをリストアップしましょう。
その上で、学費や学生生活、キャンパスライフなど、各要素を比較検討します。
さらに、偏差値や就職率など、それぞれの大学のデータを参考にして、自分にとって最も重要なポイントに焦点を当てると良いでしょう。
優先順位を明確にすることで、志望校の選択がスムーズに進むはずです。
将来の目標やキャリアを考える
将来の目標やキャリアプランを考えることも志望校決定の重要な要素です。
例えば、医療分野でのキャリアを目指すなら医歯薬・看護学部、ビジネス分野で活躍したいなら経済・経営学部を検討するなど、具体的な職業に結びつく学部を選ぶといいでしょう。
また、就職活動を見据えて、大学が提供するインターンシップやキャリア支援の内容をチェックすることも大切です。
志望理由が明確になれば、大学受験の勉強にもモチベーションがアップしますし、進学後の大学生活も充実したものになるでしょう。
目の前の選択だけでなく、将来を見据えた選択が大切です。
いかがでしたか?
志望校は即決するものではなく、しっかり情報収集や自己分析をすることで自然に絞り込まれていくもの。
早い段階から関心のある学問や大学・学部を調べ、偏差値や志望理由など多角的な視点で検討することで、自分に合った最適な進学先を見つけ出しましょう。