総合型選抜(AO入試)って?
大学の入学方法の一つとしてよく聞く「AO入試」。
受験生の皆さんも、一度は耳にしたことがあると思います。
しかし、言葉は知っているけど具体的にどんなものかよく知らない……という人も多いのではないでしょうか。
2020年度より文部科学省はAO入試を「総合型選抜」と名称変更することを定めました。
総合型選抜とは一体何でしょうか。
今回はそんな疑問にお答えします。
そもそもAO入試とは
AO入試とは、「アドミッションズ・オフィス入試」の略。
大学の入学管理局(admissions office)による選考基準に基づいて、学力試験のみで合否を判定するのではなく、高等学校における成績や小論文、面接などで人物を評価し、入学の可否を判断する選抜制度です。
1990年、慶應義塾大学の湘南藤沢キャンパス(SFC2学部)が、他大学に先駆けて導入したのが始まりで、その後さまざまな大学でも導入されてきました。
そんなAO入試は、2020年度より「総合型選抜」という名称に変更されました。
これにより面接だけでなく共通テスト、実技、科目試験などさまざまな項目が追加され、より総合的にその人物を判断する入試となったのです。
ちなみに、他の入試方法の名称も加えて変更されました。
・推薦入試→学校推薦型選抜
・一般入試→一般選抜
・大学入試センター試験→大学入学共通テスト
総合型選抜と学校推薦型選抜の違い
AO入試を引き継ぐ「総合型選抜」は、上記のように学力だけでなくさまざまな角度からその学生を総合的に判断する形式となっています。
一方、学校推薦型選抜(旧推薦入試)では、大学側が出願を受け付ける高校を指定し「入学可能学生数枠」のもとに受験を行う「指定校推薦」や、大学が設けた基準をクリアすれば誰でも出願できる「公募制推薦入試」があります。
どちらも似ていますが、入り口が違うことを覚えておきましょう。
総合型選抜のスケジュール
総合型選抜は6月からエントリーが開始され、10月から選考試験がスタートします。早ければ冬になる前に合格を決める人もいるでしょう。
高校3年生から受験を意識する人も多いかもしれませんが、総合型選抜はそれよりも早くから対策する必要があります。
総合型選抜の正確なスケジュールや内容は各大学によって異なりますので、事前にしっかりと情報を集めておくことが重要です。
どんな人が向いている?
総合型選抜では受験生の経験・将来へのビジョンなどが重視されます。
・その大学で成し遂げたいことがある人
・アピールポイントがある人
などがある人は、早めに大学の情報を収集し、総合型選抜の道も視野に入れておきましょう。
情報収集のポイントは、その大学にどのような特徴があるのか、どのような人物像を求めているのかという点。
オープンキャンパスに行って、実際に大学の雰囲気を見たり、先輩の話を聞くことがとても大切です。
志望校が決まったら、あとは面接や論文の対策をきちんと行いましょう。志望動機やアピールポイントを熱意を込めて伝えることが、合格の重要なポイントになります。
学力だけでは測れない「自分らしさ」「ポテンシャル」「熱意」を、存分に伝える練習をしておきましょう。
近年大学入試はさまざまな改革がなされています。
日々情報も更新されますので、常日頃からアンテナを高く張るようにしましょう。