2月の主な行事といえば節分。
みなさんは、節分の豆まきを行なったことがありますか?
季節の変わり目には邪気(鬼)が生じると考えられており、それを追い払うための悪霊ばらいとして始まったとされる節分。
「鬼は外、福は内!」と叫びながら豆をまくのが定番ですが、京都市左京区にある吉田神社の節分祭は、それだけではないんです!
今回は吉田神社の節分祭をご紹介します
吉田神社の節分祭
節分祭は本宮並びに大元宮において節分の当日を中心に、前後3日間に渡って行われます。
節分前日……節分前日祭
疫神祭
追儺式(鬼やらい神事)
節分当日……節分当日祭
火炉祭
節分翌日……節分後日祭
節分当日と翌日には、たこ焼きや焼きそば、りんご飴やクレープなど、約800の露店が立ち並び、吉田神社周辺は大にぎわい。
露店の前を歩くだけで、お祭り気分が味わえます。
節分前日の追儺式(鬼やらい神事)
追儺式(ついなしき)は前日の午後6時、本宮において行われ、俗に「鬼やらい」と呼ばれています。
赤や青、黄色の鬼が境内や参道に登場する、節分を象徴するような神事。
平安京鎮護の神として、また全国の神を祀る社として、鬼、すなわち悪神を追い払い不幸を除いて、人々の幸福と平和な生活を願うのです。
節分当日の火炉祭(かろさい)
節分祭のメインと言っても過言ではないのが、当日の午後11時から行われる火炉祭。
本社の三ノ鳥居前には、巨大な火炉が設けられ、参拝者が持参した古い神札が納められています。火炉祭は、こちらに火をつけて燃やすことで、古札に宿る神々にお帰りいただくという行事。
2017年に3年ぶりに復活し、大きな話題を呼びました。
火炉の周りには午後9時頃からたくさんの人が集まり、点火される瞬間を今か今かと待ち構えています。
午後11時前になると、神社の方々による神事が執り行われます。神聖な儀式を目の前にすると、身が引き締まる思いです。
神事のあと、ついに火炉に点火。
見てください、この轟々と燃える炎を!
空高く燃え上がる炎はまさに圧巻。真冬の寒さを忘れさせてくれます。
最前列で眺めていると、持っているスマートフォンが熱を持ち、肌も熱さでピリピリ痛むほど。
タオルやマフラーで顔を覆っていないと、熱くてその場にいられません。
燃え広がり防止の鉄枠とネットが張られているため、火事の心配はないのでご安心を。
この炎によって、お札に宿る神霊が元の御座に帰っていくのです。
- ライターのプチメモ
- 3日間行われる節分祭ですが、今回は節分当日の火炉祭に行ってきました。
午後9時頃から場所取りをし、今か今かと震えながら待ち構えていると、あたりには続々人が集まってきました。
午後11時、火炉に点火されると寒さは一気に吹き飛び、代わりに熱波が襲ってきます。噂には聞いていましたが、やはり実際にこの目で見るとその熱と迫力に圧倒されました。
大人になるにつれ節分を意識しなくなりますが、吉田神社の節分祭は京都の一大行事。子供の頃から持っていた節分祭のイメージががらりと変わる、とても貴重な体験でした。
今年の節分は、ぜひ吉田神社を訪れてみてくださいね。
住所:京都市左京区吉田神楽岡町30番地
京都市バス「京大正門前」停留所より 徒歩 約5分
TEL:075-771-3788
ご祈祷受付時間:午前9時~午後5時まで(同 社務所開設時間)
拝観料:無料