高校生や大学入学した方には気が重い話ですが、大学3年生になると、徐々に就職活動の準備が始まります。
かつて、就活は3年生の秋ごろから本格化するものでしたが、昨今は勉学がおろそかにならないよう4年生の6月から就活解禁という取り決めにより就活の時期は後ろ倒しになりました。しかし、実際にはそれより早くに内定が決まっていたりと、就活の時期の「建前」と「本音」が乖離しているデータも出ています。就活って、結局一体いつからどうやって始めたらいいの?と迷う学生も多いことでしょう。
そこで今回は、就活にあたって何から始めるべきなのか、いつ頃からスケジュールを組むべきなのかといったことを解説します。
大学生が行う「就職活動」とは?
日本では、大学卒業後の進路として就職を選択する学生が圧倒的多数となっており、少なくとも大学3年生以降になると、周囲の空気も一変して、就職活動に向けて徐々に準備を進めていく「空気」が形作られています。
これは、日本独特の慣習として長年続いている「新卒一括採用」が大きく関係しており、特に大企業において、大卒の新卒者を一斉に選考・採用するのが一般的となっています。
日本ではただ大卒というだけでなく「新卒」の大卒が就職に最も有利となるのが当たり前の文化ですから、なんとか新卒のうちに内定を得ようと、多数の学生が就職活動になだれ込んでいくわけです。
「就職活動」ってそもそも何から始めるの?
就職活動とよく言いますが、そもそも何から始めるのでしょうか。
近年は就職活動もオンライン(Web)化が進み、就職活動をサポートする大手サイトへの「登録」を就活の第一歩とすることが多いです。これは多くの学生が3年生の春までに済ませているようです。
そして各種インターンシップの情報サイトが一斉にオープンする6月までに、よく就活の根幹ともいわれる「自己分析(近年では「他己分析」も)」「業界研究・企業研究」を掘り下げ、就活サイトに載っている情報を見ながら、自分のやりたい仕事や志望する業界を固めていきます。
また人によってはインターンシップ参加時点では希望の業界を決めず、インターンシップに参加しながら自己分析や企業研究を進めていく学生もいます。併せて「自己PR」文の作成も行っておきましょう。
そこから各種インターンシップへの参加をふまえ、さらなる自己分析や企業研究を深め、本選考に備えてエントリーシートや自己PRシートを完成させる大学生が多数派です。コロナ禍ではオンライン説明会やオンライン面接なども活用され、本選考も含めてWebやオンラインの活用がメインになってきます。
一般的な「就活のスケジュール」はウソ?
一般的なロールモデルとなっている、大学生の就活スケジュールを紹介しましょう。少なからず「建前」も含まれているようですが、公式なスケジュールとしては以下のようになっています。
3年4月~3年7月:サマーインターンシップのエントリー、選考
3年6月~3年2月:インターンシップ(夏、冬)
3年3月~4年5月:企業説明会、ES提出
4年4月~4年5月:リクルーター面談、採用選考
4年6月~4年8月:採用選考、内定出しエンカレッジ より引用
就職活動自体が本格化するのは4年生の6月からですが、それより1年前にはもう、希望業界のインターンシップなど、学生向けの就業体験に積極的にエントリーしている学生が増えているようです。
しかし、以上のスケジュール感はあくまでも経団連と大学の取り決めによる「建前」だともいわれていて、業種によっては、あるいは超大手企業などの場合には、特にエントリー・選考・内定については上記よりも早めに行っている場合がままあるので、情報収集を日々怠らないようにしましょう。
就職活動が「早い」業界の場合の就活スケジュールとは?
一般的に就職活動が早いのは「外資系企業」や「ベンチャー企業」、あるいは応募者が殺到する「日系超大手企業」などです。それでは、就職活動のスケジュールを早めに設定している場合には、どういったスケジュールになるのでしょうか。まずは例として「外資系企業」のスケジュールを見てみましょう。
3年4月~3年7月:サマーインターンシップのエントリー、選考
3年8月~3年9月:サマーインターンシップ実施
3年10月:企業説明会、企業エントリー
3年11月~3年12月:オータム・ウィンターインターンシップ、採用選考
3年1月~3年2月:内定エンカレッジ より引用
日本の取り決めを実質無視し、3年生の10月頃から企業説明会やエントリーがスタートすることもそうですが、外資系企業の何よりもの大きな特徴は、「サマーインターンシップ・オータムウインターインターンシップが本採用に直結している」ということです。
日本では早めの社会勉強とか、業界や自分の適性を見極めるための早めの就業体験というイメージがあり、本採用とは必ずしも直結していません。しかし外資系企業では、インターンシップで優秀な成果を上げた学生に対し、本選考の一部がスキップできる「選考パス」や、実質的な内定を与えることもしばしば。むしろインターンシップこそが内定の鍵を握るといっても過言ではありません。
外資系企業だけでなくベンチャー企業でも、インターンシップをメインに据えて3年12月頃から2月にかけて企業説明会・企業エントリーを開始、3年3月頃から順次本選考へと、これまたロールモデルよりは早く選考をスタートさせます。超大手日系企業も、4年4月頃までに本選考を終えて内定を出すところも少なくないようです。
就職活動開始は早ければ早い方がいい!
これらを踏まえて就職志望の学生はどう動けばいいのか、その答えは「動きだすのは早ければ早いほどいい」です。強く就職を志望する場合には、周りの学生が就職活動を意識する前から色々動きだすのがいいかもしれません。
そして具体的に行ったほうがいいこととは、以下の通りです。
・企業へのOB・OG訪問を含め、積極的に社会人と会い交流する
・面接・グループディスカッションを事前に経験しておく
・情報収集はこまめに素早く、希望職種の応募要項には特に敏感に
就活で接する人事担当や面接官などは当然ながらすべて先輩社会人。意識して自分で動かないと社会との接点を得にくいのが大学生ですから、とにかく社会人との接点を多く持って、社会人に慣れておくといいでしょう。また、企業展示会に参加する学生はほとんどいませんので、社会勉強のために展示会に参加するのも手です。
そして、一般的な就活スケジュールはウソと思い、特に外資・ベンチャーを志望する際には本選考の情報をいかに早く得るか、行動をいかに早く起こせるかが鍵です。
まとめ
今回は「就職活動」とは何かや、一般的な就活スケジュール、就活に向けて行ったほうがいいことなどを解説しました。
就職活動は何がどう有利な状況につながるかがわからないところはありますが、とにかく何を置いても優先するべきは「情報収集や行動はできる限り早く始める」ことです。特にインターンシップ開始時期くらいからは最低限採用に関する情報を常に集めるくらいのことは始めておき、早めに採用を行うという情報を逃さずつかむようにしましょう。
もちろん大学生の本分は勉強なので、卒業できなければ意味がありません。就活活動を早めに本格化させるために、卒業に必要単位はできれば2年生までに可能な限り多くとっておきましょう。
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