現在高校生の方や大学に入学した方に是非知っておきたい事の一つが、将来の就職活動です。大学2年生にから3年生になるとにわかに空気が変わり、それまでのフリーダムな大学生活から一転、就職活動の準備を始める学生も増えてくる頃です。
就職を志望する大学生が少しでも社会勉強をしようと思うと「インターン」や「合同説明会」といった手段が中心になるはず。しかし、社会勉強の場として意外と使っている学生が少ないのが、企業主催の「展示会」です。でも、企業の展示会に学生が参加できるの?と疑問に思う方も多いことでしょう。
そこで今回は、企業主催の展示会がどういうものなのかや、展示会に参加する方法、メリットなどを解説します。
社会勉強になる「展示会」とは?
企業主催の「展示会」とは、特定の業種の中で生まれる様々なテーマを主軸に、一般的には複数の企業が集まって開催されるイベントを指します。
企業の成果や研究の報告・最先端技術の披露の場・新製品の試用会や見本市・講演会・新時代ソリューションの提案といったことが行われ、業界内外から多数の社会人が訪れます。大規模な展示会の場合では、プレス限定の日を設けてメディア向けに公開することもあります。
「展示会」は多種多様な業種が開催している
展示会といえば、なんとなくITや技術開発系のイメージが強い方も多いのではないでしょうか。
展示会のテーマといえばAIやIoT・自動運転などの最先端技術や宇宙開発などが思い浮かぶ方も多いでしょうし、人によっては東京モーターショーや東京ゲームショウなど趣味的な要素も強い展示会が思い浮かぶかもしれません。
しかし、展示会というのは想像以上に様々な業種が開催しています。確かに多いのは機械系・技術系・ロボット系やIT・通信系ですが、食品系・美容系・医療系・環境エネルギー系・ファッション・ゲームなどの業界も展示会を開催しています。意外なところでは騒音対策展や猛暑対策展なんてものもあり、実際には世の中のあらゆる業種の展示会があると思っていいでしょう。
展示会の情報を知るにはネットを活用すれば色々出てくるはずですが、東京ビッグサイトや国際フォーラムなど展示会が開催されやすい会場側のスケジュール情報に網を張っておくのも手です。
一般的には企業展示会は、首都圏では東京ビッグサイト(国際展示場)や東京国際フォーラム、千葉の幕張メッセ、大阪圏ではインテックス大阪といった大規模イベントスペースを借り切って行われます。しかし、昨今の情勢から企業主催の展示会にもオンラインで開催するイベントが増えてきています。
オンライン展示会とは、VR技術を駆使してインターネット上に展示会会場をバーチャルで再現したり、講演会をリアルタイム配信したり、オンラインコンテンツの集合体にアクセスすることでリアルな展示会と同等のコンテンツ享受を可能とするものです。
代表的なところでは携帯キャリア大手のソフトバンク株式会社を傘下にするソフトバンクグループが主催する「Softbank World 2020」は。このコロナ禍において大規模な企業イベントとしてはいち早くオンライン展示会という形式に舵を取り、グループ会長の孫正義氏による基調講演をはじめ、今でもその様子をWeb上のアーカイブとして視聴可能です。
企業主催の「展示会」に学生は参加できるの?
企業主催の展示会の多くは、企業との「商談」を目的としたBtoBのイベントです。大規模かつ知名度の高い展示会では一般消費者への開放日を設けているものもありますが、BtoCを目的としたイベントでもない限り、学生の入場を公式には認めていないイベントも少なくありません。
中には学生や18歳未満の方の参加をお断りする旨を注意書きとして掲げているイベントもあります。こうしたことから気後れしてしまう大学生が多いのもうなずけますが、参加方法がないわけではありません。
展示会のほとんどは事前の参加登録が必要ですが、特段、学生参加を拒んでいない展示会もないわけではありませんので、そうした場合は普通に参加すればいいでしょう。それこそオンラインで参加する場合は条件に合うよう登録をすればいいだけなので、更に障壁は減ります。
参加するのに名刺や業種の登録が必要というルールを定めて間接的に学生の参加を推奨していないといったレベルの展示会であれば、業種は自営業で登録し、屋号付きの名刺を用意すればいいのです。
大学生とはいえ年齢的には立派な大人ですから、就活にあたってこうした手を使って展示会に参加する学生は少なくないようで、企業担当者もきちんと事情を話せば応じてくれるようです。
社会勉強になる「展示会」に参加するメリットとは?
就職志望の学生が社会勉強のためにこうした展示会に参加するメリットは少なからずあります。むしろ、障壁が少なければ参加しない手はない、というくらいです。
1. 現場の最前線にいる社員と話ができる
大学生の就職活動向けのイベントでも、もちろん沢山の社員と出会えるのは間違いありません。しかし。そうした学生向けのイベントで出会える社員はあくまで人事部採用担当の方が中心で、特に専門職の現場の最前線で働いている人たちではありません。
それに対して企業の展示会は、基本的には関連業界へのBtoBの商談を目的に開かれるものなので、現場の腕利きの社員が多く参加しています。つまり、展示会では志望業界のプロフェッショナルが集っているのです。
そのため、展示会に参加すれば、業界のリアルな動向や会社ごとの事情をより詳しく知ることができます。BtoCはともかく、BtoBのサービスや製品の内容を知ることができるのも展示会だけです。
とある就活コンサルタントによると、展示会をきっかけに内定を得ている学生は毎年10人ほどはいるとのことです。特にエコや環境系の業界の展示会では9割がベンチャーや中小企業で、そうした小規模な企業だと社長自らがブースに立って自社サービスを売り込んでいることも多いのだそう。もしかしたら、社長自らと採用についての話ができるかもしれません。
2. 展示会で得た知見を面接でPRできる
展示会に行ったという経験自体が貴重でレアリティが高く、面接でのアピールポイントになります。先ほども説明した通り、大学生で企業主催の展示会に行く方は少ないので、企業主催の展示会に行ったことがあるという経験そのものを選考でアピールできますし、それだけで面接官の興味も引くでしょう。
とはいえただ行っただけでは当然ですが何の意味もありません。ちゃんと展示会で何を得たのかを自分でも整理してはっきりまとめておきましょう。
たとえば、何に興味を持って展示会に行ったのか・展示会で何を勉強したのか・業界の動向や展望についてどう思ったか・競合他社の様子はどうだったか・御社のどこに惹かれたか・・・といったことを理路整然と述べることができるよう準備しておけば完璧です。
3. 業界内でのみ評判の企業など、自分の知らない企業を知れる
特にBtoBをメインにしている中小企業やベンチャー企業といった会社は、なかなか外部でその評判を正しく知ることができません。そのため、就活ではBtoCで有名な企業や誰もが知る大手企業に応募者が集中してしまうのが現状です。
展示会では沢山の企業が集まりますし、特にBtoBのサービスを知るには展示会が最適なので、展示会に行けば自分の知らない魅力的な企業に沢山出会えるはず。
展示会に行く学生が少ないからこそ、展示会で多くの社会人を呼び集めているブースに積極的に顔を出し、BtoBのサービスが評判を呼んでいる企業や、業界内で話題を常に集めている企業など、自分の知らない魅力ある企業を発掘するくらいの気持ちで展示会に臨みましょう。
世間的に知られていなくても魅力的な企業が沢山あることに気づくことで自分の知見も広がりますし、世間的にマイナーなせいで人手が集まらない企業からすれば、新入社員候補となる学生にブースに訪れてもらえることは喜ばしいことであるはずです。
まとめ
今回は社会勉強になる「展示会」とは何かや、学生が参加できるのか、学生にとってどういうメリットがあるのかなどについて解説しました。
通常、確かに学生が参加するには敷居が高いのは確かです。しかし今の時代、学生起業家や高卒で就職した人、高卒でフリーランスになっている人など色々な人がいますので、学生だからと気後れすることもないはず。特に障壁がない展示会があるなら、堂々と自信をもって参加しましょう。
もしその場に社長がいて、社長から直接採用についての話を聞きたいなら、学生であることを明かす必要がありますが、もし客観的に会社のサービスや理念を知りたいだけなら、無理に学生と明かす必要もありません。
展示会に行ったことをアピールすることもできますし、あえてアピールせずに業界ネタを裏から固めておいていざとなったら繰り出せるようにしておくのもいいでしょう。どちらにせよ、展示会は就活に重要な意味を持ちますし、大いなる社会勉強にもなるはずです。
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