糖質制限とは、その名の通り糖質を制限すること。
「ダイエットといえば糖質制限！」と思っている人も多いんじゃないでしょうか？
でも、本当に効果があるの？リバウンドのリスクはないの？
今回も西村ボディメイキングスタジオの西村トレーナーにお話を伺いました。

糖質制限って効果があるの？

人間の３大栄養素は、タンパク質・脂質・糖質の3種類ですが、この中で生命維持に１番必要な栄養素は脂質なんです。
ダイエットを行う人はカロリーを気にしがちですよね。
ですが、そもそもカロリーというのは痩せる目安の数字ではなく、その食品が持ってるエネルギー量のこと。
糖質とタンパク質は1ｇあたり４キロカロリーのエネルギーを持っているのですが、脂質はなんと９キロカロリーと、他の２種類と比べると倍以上のエネルギーを持っているんです。


人間には生まれつき生存本能があり、体が死なないような仕組みができています。
なので、糖質→タンパク質→脂質の順番にエネルギーを使うようになっているんですね。
これを、糖質を制限することで、エネルギー消費のメインを脂質から行うようにするのが糖質制限、という仕組みです。

ずばり、糖質制限はおすすめですか？

はっきり言って、僕はおすすめしていません！
確かに糖質制限はダイエットの効果がありますが、その分リバウンドのリスクが非常に高いんです。
糖質というのは最初に使うエネルギーなので、糖質がないと飢餓状態になります。糖質制限が２ヶ月を超えてくると食欲が２倍になり、実際食べる量が1.5倍になる、ということが科学的にも証明されているんですよ。そうなると、リバウンドの可能性が高くなります。

では、糖質制限はしない方がいいんでしょうか？

たとえば、何か短期的な目標がある人は行なってもいいと思います。
「○月に結婚式があるからそれまでに痩せたい」とか、明確なゴールがある人にとってはいいかもしれません。
ただ、そうではない人にとってはやはりおすすめはしません。

そもそも、『常にきれいな体でいたい』という人には、ダイエット自体をおすすめしません。
カロリー制限や糖質制限など、ダイエットにはいろいろな方法があります。どれも効果はありますが、1、2年で元に戻ってしまうリスクがあるんです。

『食べ過ぎて体重が増えたけど、また元に戻った』
『食べる量が少なくて体重が減ったけど、また元に戻った』

こんな経験はありませんか？

それは、体が常に適正体重を決めているからなんです。
この体重の増減を決めているのが、コルチゾールとインスリンという２種類のホルモン。
コルチゾールはストレスを受けた時に分泌が増えるホルモンです。
そしてインスリンは、食べ物を消化している時に出るホルモン。
太りやすい人というのは、インスリンが出る生活習慣をしているんです。
すなわち、食べる量が多かったり、間食が多い、ということです。

痩せたい！と思うなら、まずは間食をやめることから始めましょう。
そして１日の食事量（間食含む）を最大３回、できる人は２回にしましょう。

避けるべき食品は砂糖と小麦粉。
人工的にたくさん手が加えられたものは太りやすいです。

痩せたいと思った時は食事を抑えるのではなく行動を制限することが大事。
糖質制限ももちろんいいですが、まずは自分の生活習慣を見直すところから始めましょう！

糖質制限というとよく聞くワードなだけに実践したくなりますが、まずはそれよりも間食や食べ過ぎに注意することが何よりも大事ということですね。
西村さん、ありがとうございました！

プロフィール
西村 光晶
パーソナルトレーナー/ストレッチトレーナー
トップアスリート指導の経験を生かし、プロを目指すアスリートや五輪候補選手を指導。
また、シニア世代のリハビリトレーニングも指導し、健康を取り戻したいという思いを実現している。