2020.04.01 Life Style

大学から一人暮らしを始めた方必見!青空文庫で読めるおすすめの小説5選

大学から一人暮らしを始めた方必見!青空文庫で読めるおすすめの小説5選

著作権が消滅した文学作品を無料で読める電子図書館「青空文庫」。
最近は青空文庫のアプリもあり、読みたいと思った本が無料ですぐ読める点が魅力ですよね。
でも、たくさんありすぎて何から読んだらいいのか分からない……。
昔の本ってなんだか難しそう……。
そんな人も多いと思います。
今回は、大学から一人暮らしを始めて時間が空いたなーと思ったときに参考になる、読書好きの私がおすすめする小説をご紹介します!

こころ 夏目漱石

あなたはそのたった一人になれますか。
親友を裏切って恋人を得た。しかし、親友は自殺した。増殖する罪悪感、そして焦燥……。知識人の孤独な内面を抉る近代文学を代表する名作。
鎌倉の海岸で、学生だった私は一人の男性と出会った。不思議な魅力を持つその人は、“先生"と呼んで慕う私になかなか心を開いてくれず、謎のような言葉で惑わせる。やがてある日、私のもとに分厚い手紙が届いたとき、先生はもはやこの世の人ではなかった。遺された手紙から明らかになる先生の人生の悲劇――それは親友とともに一人の女性に恋をしたときから始まったのだった。

Amazon より引用

夏目漱石の代表作の一つ、「こころ」。
高校の授業で取り扱った、という人も多いんじゃないでしょうか?
しかし、教科書に載っているのはこころの一部分であることが多いです。
主人公「私」と「先生」のやりとり、「先生」と親友Kの関係……。
いろいろな部分に着目しながら通して読んでみると、授業より深く物語を理解できるのではないでしょうか。
親友Kとの友情、そして愛する人への愛情……。
「友情」か「愛情」かというのは、古くから続く一つの大きなテーマであるように思います。
自分の身にも起こりうる「先生」の苦悩を、ぜひ感じてみてください。

少女地獄 夢野久作

・何んでも無い
医師・臼杵の前に可憐な19歳の少女・姫草ユリ子が現れた。ユリ子は優秀な看護婦だが、虚言癖があった。それが臼杵や周囲の者にばれると姿を消す。1ヶ月後、ユリ子が自殺したという知らせが届くが……。
・殺人リレー
田舎から上京してバスガイドになったトミ子のもとに、小学校の同級生でバスガイドのツヤ子からバスの運転士・新高は結婚詐欺師で殺人者だから、もし配属されてきたら気をつけろという手紙を受け取る。その1週間後、ツヤ子は不審な事故死を遂げる。その後、トミ子のもとに新高が配属され、トミ子はツヤ子の仇を討とうとするが、新高に魅せられ……。
・火星の女
生徒が焼身自殺した県立女学校で、その後立て続けに校長の失踪や発狂、女教師の自殺や書記の大金拐帯などが起こる。そして自殺した女生徒の遺書が発見され、校長等の悪事が暴かれる……。

Wikipedia より引用

「ドグラ・マグラ」で有名な夢野久作の「少女地獄」は、「何んでも無い」「殺人リレー」「火星の女」の三部作となっています。
夢野久作といえば、怪奇的で幻想的な文体が特徴。この「少女地獄」もそんな「夢久ワールド」が全開になった作品です。
一見難解なようにも見えますが、読み進めれば読み進めるほど、他の小説では味わえない独特な雰囲気に魅せられていきます。

春琴抄 谷崎潤一郎

盲目の三味線師匠春琴に仕える佐助の愛と献身を描いて谷崎文学の頂点をなす作品。幼い頃から春琴に付添い、彼女にとってなくてはならぬ人間になっていた奉公人の佐助は、後年春琴がその美貌を何者かによって傷つけられるや、彼女の面影を脳裡に永遠に保有するため自ら盲目の世界に入る。単なる被虐趣味をつきぬけて、思考と官能が融合した美の陶酔の世界をくりひろげる。

Amazon より引用

「痴人の愛」「細雪」でも有名な谷崎潤一郎の「春琴抄」。
タイトルは知っているけれど読んだことがない、という人は多いのではないでしょうか?
盲目の三味線師匠春琴と、彼女に仕える佐助を描いた作品です。
粗暴な振る舞いをする春琴ですが、どこか放っておけない不思議な魅力があります。春琴にひどい扱いをされながらも献身的に仕える佐助の愛に心を打たれる作品です。

桜の森の満開の下 坂口安吾

昭和初期に活躍した「無頼派」の代表的作家である坂口安吾の小説。初出は「肉体」[1947(昭和22)年]。通る人々が皆「気が変になる」鈴鹿峠の桜の森。その秘密を探ろうとする荒ぶる山賊は、ある日美しい女と出会い無理やり妻とする。しかし、それが恐ろしくも哀しい顛末の始まりだった。奥野建男から「生涯に数少なくしか創造し得ぬ作品の一つ」と激賞された、安吾の代表的小説作品。

Amazon より引用

「桜の下には死体が埋まっている」――そんな言葉を聞いたことはありませんか?
古くから桜は美しさの象徴であるとともに、妖しい魅力を秘めたものでした。
坂口安吾の「桜の森の満開の下」も、そんな桜の妖艶さがふんだんに詰め込まれた小説です。
桜の森の満開の下を通ると気が変になってしまう。そこで出会った山賊と女……。
おとぎ話のような、それでいて妙にゾッとする、そんなお話です。

斜陽 太宰治

――直治が南方から帰って来て、私たちの本当の地獄がはじまった。
〝斜陽族〞という言葉を生んだ名作。
没落貴族の家庭を舞台に麻薬中毒で自滅していく直治など四人の人物による滅びの交響楽が静かに始まる。
破滅への衝動を持ちながらも「恋と革命のため」生きようとするかず子、麻薬中毒で破滅してゆく直治、最後の貴婦人である母、戦後に生きる己れ自身を戯画化した流行作家上原。
没落貴族の家庭を舞台に、真の革命のためにはもっと美しい滅亡が必要なのだという悲壮な心情を、四人四様の滅びの姿のうちに描く。昭和22年に発表され、“斜陽族"という言葉を生んだ太宰文学の代表作。

Amazon より引用

最後はこちらの記事
でもご紹介した、太宰治の「斜陽」。
少しずつ破滅に進んでいく貴族の、悲しき様子が綴られています。

「私、不良が好きなの。それも、札つきの不良が、すきなの。そうして私も、札つきの不良になりたいの。そうするよりほかに、私の生きかたが、無いような気がするの。あなたは、日本で一ばんの、札つきの不良でしょう」

「しくじった。惚れちゃった」

「戦闘、開始、恋する、すき、こがれる、本当に恋する、本当にすき、本当にこがれる、恋いしいのだから仕様が無い、すきなのだから仕様が無い」

「人間は、恋と革命のために生れて来たのだ」

印象的で強いフレーズが散在している斜陽は、間違いなく太宰治の代表作。「人間失格」の印象が強いですが、斜陽もぜひ読んでみてください。

いかがでしたか?
青空文庫は手軽に読めるので、通学時間などの空き時間にさくっと読むのがおすすめです。
毎日コツコツ読むことによって文章力や読解力も上がりますよ。
興味があるものからぜひ読んでみてくださいね。

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