最近、インスタグラムなどのSNSが流行るにつれ、本格的なカメラを持つ人が増えてきましたよね。
その一方でスマートフォンのカメラもどんどん進化しており、一眼レフに負けないくらいきれいな写真が撮れるようになっています。
しかし、スマホカメラの機能が高性能になっても、使いこなせなければ意味がありません。
特にカメラの専門用語は難解なものが多く、完全に理解している人は少ないんじゃないでしょうか?
スマホのカメラでもきれいに撮るには、カメラ用語を理解することが必要不可欠!
今回はインスタグラムなどで活躍しているフォトグラファーのみほさんにお話を伺いました。
スマホのカメラを使いこなすには?
スマホのカメラを使いこなすコツは、『プロモード』を活用することです。プロモードとは、撮影設定を自分好みに細かくカスタマイズできるモードのこと。これを使いこなすことができれば、夜景や逆光、花火など、撮影することが難しいものでもきれいに撮ることができます。
まずは、以下の用語をおさえておきましょう。
F値
絞りと言われるカメラに入る光の量を制限するしくみ。
眼の瞳のような役割をし、レンズの明るさを示します。(値が小さいほど明るい)
明るさに比例してピントの合う範囲が狭くなるので、値が小さいほど背景がボケてきます。
ISO 感度
レンズから入ってきた光をカメラ内で増幅させる感度。値が高いほど、暗いところで撮影できます。
シャッタースピード
シャッターの速度。遅いほど光を取り込み明るく写せますが、手ブレも起こるので注意が必要。
手ブレを防ぐために私がよく使うのが、セルフタイマー機能です。
シャッターを押す動作自体で手ブレをしてしまうことがほとんどなので、2秒や3秒のタイマーを使い、シャッターを押したあと両手でしっかりとカメラを固定します。
手すりや地面など、台になるものの上にスマホを置いて固定するのもおすすめです。
これで縦揺れは防げるようになります。
雨上がりなどは傘も一脚として使えますので、試してみてください。
ちなみに、車のバックライトの軌道や花火を大きく写す場合は三脚が必要になります。
カメラの手ブレ防止機能や撮影者の技術にもよりますが、シャッタースピードが1/40秒より遅くなる場合は、三脚があった方がいいでしょう。
その他、知っておきたい設定
HDR
ハイダイナミックレンジイメージのことで、明るさの違う複数枚の写真を合成する機能です。逆光など明暗さが激しい写真で空が白飛びしてしまったり、黒つぶれが発生するのを軽減することができます。
ホワイトバランス
撮影現場の光の種類によって色味を調整する機能。
太陽光や電球の下で、実際に見た色に近い色に調整します。
これらの設定を活用して私が撮影した写真がこちら。 ※sony α7Ⅱで撮影
シャッター速度を遅めにして車が流れる感じを出した写真例 (F値:2)
シャッター速度を8秒にして、三脚で花火を撮影した例 (F値:8)
シャッター速度を早くして、水の流れやしずくをとまってるように撮影した写真例
かなり暗いので、三脚がなかったため、シャッター速度は手持ちレベルにして、ISO、F値を明るくなるように設定して撮影
※スマホはデジタル処理でボケを作っている場合がありますので、一眼レフと同じようにならない時もあります。
いかがでしたか?
これらの用語をマスターすれば、スマホのカメラをしっかり使いこなすことができます。
まずは、設定をひとつずつ触ってみて撮影することを繰り返し、「ここの数値を変えたらどうなるか?」というのを自分なりに試してみることからやってみましょう。
スマホのカメラでもきちんと調整すれば一眼レフのような写真が撮れるんですね!
写真に興味があるけど本格的なカメラを買うのは勇気がいる……という人は、ぜひともスマホカメラの機能を使いこなしてみましょう。
みほさん、ありがとうございました!